交通事故被害者の場合、身体的な賠償やモノに対する賠償など様々な賠償を受けることが可能となり、その中でも慰謝料が受け取れます。ここでは交通事故被害者の方の慰謝料についての計算方法についてご紹介します。
慰謝料とは
苦痛や悲しみなど精神的損害に対する賠償をいう。ヨーロッパでは近世になってから、人を傷つけた場合などに、加害者に対して刑事責任(刑罰)を追及するほかに、民事責任(損害賠償)をも課するようになった。19世紀になって、人格ないし人格権という考えが広がるにつれて、それを侵された場合に慰謝料が認められる範囲も広がってきた。日本でも民法(710条・711条)に規定されている。
コトバンクより引用
上記の引用の記載にもあるように事故を起こしてしまった加害者が被害者に対する謝罪の形を金銭によってとることが慰謝料ということになります。
入通院慰謝料2種類の計算方式
自賠責での慰謝料計算の場合自賠責基準という計算方式で求められます。
この場合、通院1回もしくは治療期間に応じて1日あたり4300円で計算されます
裁判所基準での慰謝料計算方法は、裁判をおこなう前提での慰謝料計算方法となり、弁護士さんを介入させて相手側保険会社または加害者との交渉をおこなった場合適応となります。
その場合、通院1回もしくは治療期間に応じて1日あたり重症の場合9333円、軽傷の場合6333円となります。
入通院慰謝料の計算方式
自賠責基準での入通院慰謝料計算方法
自賠責基準での入通院慰謝料計算方式 自賠責基準では通院日数、もしくは治療期間を1か月あたりで計算が算出されます。
例えば 4月の通院日数が10日の場合、4月は30日あり、通院した日数は10日、通院していない日数が20日。この日数の少ないほうに×2をおこないその数字に通院日額単価が支払われます。30日間の場合:通院10日×2×4300円=4月分の通院慰謝料(86000円)という計算になります。
裁判所基準の計算方式の場合、自賠責基準での入通院慰謝料とは違い1か月の治療期間、通院期間により慰謝料が発生します。通院1か月35万円、2か月66万円、3か月92万円、4か月116万円となり、通院期間が長くなると慰謝料が加算されていき、これも重症、軽傷、入院の有りなしで変化してきます。
自賠責基準と裁判所基準どちらがいいの?
どちらがいいとは正直言いきれません。
自賠責基準であれば、示談までの流れはスムーズにいき治療費用、慰謝料、破損したモノの賠償などが被害者の方が納得した内容であれば自賠責基準でも問題ないかと思います。
しかし、治療費、慰謝料、モノに対する賠償などに納得ができない場合は弁護士さんに介入してもらい裁判所基準での交渉も必要かと思います。しかしその場合示談まで少し時間がかかってしまうことがデメリットとなります。
弁護士さんを介入させる場合弁護士費用は被害者の方の自己負担となり、弁護士費用特約をご自分の保険でかけている場合は適応となります。
どちらの基準で行うにしても被害者の方がご納得いただけることが一番の選択肢ではないかと考えています。
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